«海猫派生パロ。»

えー…無理矢理こじつけてみようかな。かな。ということでこじつけてみますよ。
人間弟子男×魔女芭蕉さんということで。
あ、魔女ですけど男です～。魔術師・魔法使いとはまた別物らしいのと、昔はwitchを男女どちらでも使っていたということなので。


蕎麦in海猫の世界という感じです。
なので海猫キャラの描写もあります。ご注意を。


あと多分解答編が出る頃には色々と（原作での）魔女の存在云々が怪しくなるかもしれませんので、期間限定ということで；


河合曽良
東京の郊外にある大きな屋敷に一人で住まう青年。
かつての大富豪、河合家の現当主。血縁関係は地方在住の叔父夫婦のみ。
親族のかつての財産争いを目の当たりにして以来、外界との接続を絶つようになる。
ただ幼い頃から親交のあったバショウのことだけは信頼しており、またその存在に傾倒の念を抱く。
やがて彼が一つの真理を求めることになった結果、バショウとの契約を果たし共にいる資格を得る。

バショウ
千年を生きた、「調和」を司る魔女。
「無限」「絶対」「原初」などの力には劣る力ではあるが、その力は人々の信仰を得るには十分のもの。
争いごとを好まず、万物を愛する。情に弱すぎるのがたまにキズ。
かつての人間名は松尾芭蕉。万物への愛と人を惹き付ける力が強く歴史に名を残すこととなる。
また同時に河合曽良という魂を強く縛り、現在彼が転生した後もそれは続いている。
現在は1986年の曽良と契約を交わし、彼の家具としての生活をすごしている。

と、まあそんな感じです。海猫メンバーは本家を参照して下さい～。

うーーん…自分の趣味満載ですね…すみませんorz

では…出会い編だけ書いておきます。
それではよろしければどうぞ…！

東京郊外にある、今時時代錯誤も甚だしい洋館。
曽良は生まれたときからここに住んでいた。

かつては両親がいて、使用人がいて、とまた大層な生活をしていた。
父はいつも仕事でどこかへ出かけており、普段は顔も見なかった。
母は外の世界での体面を気にして、自分に常に次期当主らしい振る舞いを希望していた。
幼心ながらにそれには多少の抵抗があり。
小さい頃はよく隠れ場所を見つけて一人でいたものである。

「彼」とはそんな時に、出逢った。

あれは母に厳しく叱られ、落ち込んでいたときだった。


母さまなんてきらいだ。
父さまなんてもっときらいだ。

何で誰も相手にしてくれないのか。叱るだけなのか。
そんなことを考えながら、一人で裏庭の隅に蹲っていた。


「――だ、大丈夫？」


何とも無神経な、能天気そうな、それでも心配してくれている声。
それに気が付いて、ふと顔を上げた。

見たことのない顔だった。
何の変哲もない中年のおっさんのようだったが、それにしてはどこか表情が子供っぽい。
紺の着物に黒の羽織を羽織っていて、一般的に考えるとどこの道の人だと疑いたくなるような格好。
そんな男が泣きそうな顔になりながら此方の様子を伺っていた。


相手は自分と目があったことに驚いているようだった。


それでも懸命に話しかけてくる。

「え、えーと。大丈夫だよ。お母さんはきっと君の将来を案じてるからこそああいう厳しい口ぶりになっちゃうけど、本当はもっと優しくしたいって思ってるんだよ。いや、これ本当だからね！」

まるで、どうせ此方には聞こえていないだろうとでもいう風に。

「…そんなこと、何であんたに分かるんですか」


というか、アンタ誰ですか。


そこで少し不機嫌そうに返答を返す（実際見ず知らずの人間に無神経に励まされるのは、いい気分がしなかった）
すると今度こそ驚いたように、男は目を見開いて。


「…え」


きみ、私のことが視えるの。


などと当時では訳のわからないことをのたまった。




それが河合曽良と魔女、バショウとの出会いであった。