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低速ツーリスト

※個人サイトの小ネタ投稿用です。 ※女性向けの二次的創作的行為の産物オンリー。
2024
05,02

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2008
12,06
はい、どんどんいきます!
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四男ネタかと思いきやまさかの次男陥落編(何)

ではどうぞー。

「どうせ私は曽良兄たちを巻き込んだ疫病神だよ」

兄貴だって本当はまだ風景画家になりたいと思ってるに違いないさ。

惣五郎はそう言うと、肘を付きながらやや投げやり気味の動作で肴を口に放り込んだ。
どうやら少々酔っているらしい。顔も赤いし目もどこか据わっている。
芭蕉は店内に流れる演歌をバックに聴きながら隣の顔を盗み見た。

「そうかなぁ」

小さくそう呟くとそうだよ、と少し苛立ちのこもった声で返される。
しかし、本当にそうだろうか。
芭蕉とて別に、中途半端な慰めの意味でそう呟いた訳ではない。

それに。

「もしそうだとしても、曽良くんは全然迷惑になんて思ってないと思うよ」

上体をカウンターのほうに凭れ掛けながら言う。
その言葉に反応したのか、据わった他の三人よりも少々垂れがちの目が此方を見たような気がした。
芭蕉はと言うとカウンターの向こうの棚の上に貼られているポスターをぼんやりと見ていた。
どうやら自分も少し酔いが回っているらしく、とてもふわふわとした心地だ。


「だって、あの曽良くんが自分の夢を諦めてでも君についたってことは、それだけ惣五郎くんの夢に惹かれたってことじゃないのかな」


漫画家になる。
その頃はきっと少女漫画家になるだなんて思っていなかったのだろうけれど、この惣五郎の情熱は当時からきっとすごいものだったに違いない。

「それに本当にその夢を実現しちゃった訳だし!それで文句なんかあるはずないと思うけどなぁ」
「…そう、かな」

うん、そうだよ!と元気良く言うと向こうもほんの少しだけ安堵したような表情になる。
自分の言葉に安堵する惣五郎というのが、何だかくすぐったい。
いつもいちゃもんばっかり付けられてたし。
だけどこうして仲良く出来るのはとても嬉しいことだと思った。


「私から見ても惣五郎くんの物事への集中力と情熱ってすごいと思うもん。三人もきっと惣五郎くんのそこがすごいって思ってるんじゃない?」


うんうん、と自分一人で納得していると不意についさっきとは比にもならないくらいの強い視線を感じた。
ふと隣に顔を向けると、何やら据わった目にじいぃぃぃっと見つめられていて。
それは何気なくテレビを見ているのと同じような気もするし、研究対象をじっくり観察しているのとも同じような気がする。

「?ど、どうしたの…?」
「………いや…」

何だか苦虫を噛み潰したような、困ったような表情をしている。


「…やっぱり遺伝子だな、と」


そう、思っただけ。


河合家の次男はそう言ったかと思えば、はあぁぁぁぁ、とそれはそれは長いため息をついてそっぽを向いてしまった。
見ると耳まで赤くなっている。
そんなに酔いが回っているのだろうか、だとしたら大丈夫だろうか。
惣五郎の考えなど想像も出来ない芭蕉は、そんな的外れなことを考えた。

「え?ちょ、惣五郎くんどういう意味?松尾全然わかんないんだけど」

分からなくていいんだよ、とりあえず飲もう。飲め。
次には何だかまたもやヤケクソ気味に熱燗を追加し始めた。

駄目だよ惣五郎くん、すごく顔赤いよ?そろそろ止めたほうがいいんじゃ…。
いいんだ、もうとにかくいいったらいいんだ!いいか!もう今日は飲め!私の奢りだ!


そんなこんなな冬のとある夜。

ここにまた、一人の男がそこに堕ちた訳である。



5eac2ab7.jpeg












============
次男が陥落。イエス、フォーリンラブ!(何)
きっと居酒屋に来るまでに何かひと悶着あったんだと思います。
最後の落書きはお気になさらず…次男は髪の毛が(寝癖で)常にはねているという主張です。
次男は最初こそ気に食わなくて色々とつっかかるのですが、いざ惚れるとなるとかなりの奥手さんになると良いと思います。

でギャグ担当なので一番不毛な立ち位置なのですが、何気に一番オイシイ思いもします。
(一番友達的な立ち位置で親しくなるので、長男や三男はそれはもう嫉妬の嵐ということで)
(四男は割と冷静。「どうせ子供にしか見られてない程度だろうし」と少し切ない想いを抱きつつも、この人が僕の傍で笑ってくれるのならばそれでいいや~みたいな)

頑張れ、次男。
因みにこの後逆に芭蕉さんが泥酔してしまって余計に惣五郎があわわわわな感じになります。
家が分からないので、仕方ないのでマンションに連れて行って兄に押し付けます。
「兄貴は確か知ってるはずだろ!送っていってやってくれよ!」
と一方的に告げて私はノーマルだあぁぁぁ!と叫びながら自分の部屋へと逃げ込むと思います。もう遅いよ。
そして曽良くんが送り届けることに。そこで何回目かの曽芭イベントが起こる訳ですね。

ああああ駄目だ、妄想しだすと止まらなくなってしまう…(あわあわ)
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挙動不審眼鏡。とりあえず色んなことに妄想できたらそれでOK。現在はギ.ャ.グ.マ.ン.ガ.日.和に熱中。その他もろもろ。
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