2009 |
02,25 |
思いつくままに長男ネタを。これで兄弟小ネタ全部揃ったか…な?
よろしければどうぞ!
よろしければどうぞ!
夕暮れ時。
それぞれの手に下げられた袋。
何故だか分からないが、流れるまま二人で買出しに行った帰り道。
大した会話もなく、ただ二人で並んで歩いていた。
こつこつ、と二人の足音だけが響く。
(本当に曽良くんってあまり話さないなぁ)
彼の弟達のことを考える。
比較的性格が似ているのは末っ子の与左衛門だろうが、彼はまだ少しだけ年相応な部分もあるからやはり無口ランキングで言えば目の前の彼がダントツ一位である。
少し前まではそれが居心地が悪くて仕方なかった。
何を考えているのか分からなくて。
黙ってるなと思えば急に暴力をふるってきたりして(これまでに彼に何度原稿用紙で叩かれたことか)
しかも口を開いたかと思えば毒舌が飛び出してくるし。
今は寧ろ、その沈黙に居心地の良さを感じている。
不思議な話だけれども。
(何でかなぁ)
ぼんやりと考える。
足は彼らの住む場所へと進む。
日は暮れていく。
「芭蕉さん」
「へ?」
唐突に話しかけられた。
急なことにびっくりして少しだけ上ずった声で返事をする。
そういえば私はいつから下の名前で呼ばれるようになったんだっけ、と今更ながらぼんやりと思った。
「どうしますか」
何を、と問いかけて今の自分が立っている場所にふと思いとどまる。
見慣れた交差点。
二人の住処への、別れ道である。
「あー、そっか…」
何だか今日もまたあまり会話のないままに帰っちゃうことになったなぁ。
そう考えながらも、じゃあ私はここでと言いかけた。
と。
「良かったら、どこかに晩御飯でも食べに行きませんか」
「へ?」
また同じ反応をしてしまった。
思いもせぬお誘いであった。
芭蕉から誘うことはあれども、よもや曽良からそんな言葉がかけられるとは。
「え、い、いいの?さえ君たち待ってない?」
「連絡を入れておけば大丈夫でしょう」
嫌ですか。
その問いかけにぶんぶんと首を横に振る。
あまりに信じられないことではあるが、こうして彼からお誘いが来たのはとても嬉しいことであった。
その返事に少しだけ彼の目つきが少し優しくなったことには、気付かなかったけれども。
「よし、じゃあ行こう!どこがいい?」
「勝手に仕切らないでくれますか」
誘ったからには僕が決めますよ。いいですね。
うちに潜む傍若無人さは4人共通である。
寧ろこの長男が元凶なのではないか。
がさがさ、とスーパーの袋が揺れる。
幸い冷凍ものはない。
芭蕉はうきうきと袋を揺らしながら、食べながらどんな会話をしようか、と考えた。
その先にある結末は、芭蕉はおろか彼ですら予測しなかったものになったのだけれども。
==========
ゆっくりと距離を縮める。
さり気なく買い物に付き合わせる長男。さり気なく夕食に誘う長男。じわじわと作家、編集担当としての垣根を取っ払っていきます。
何やらこの後予期せぬアクシデントが起こるようです。アヤシイ感じのもんではなく青春ストライク系の。
曽良くんは連絡したら絶対に邪魔にされると分かっていたので事後報告。
残りの3人は兄が芭蕉さんと晩御飯と後で知って歯噛みします。
愛され芭蕉さん万歳!
それぞれの手に下げられた袋。
何故だか分からないが、流れるまま二人で買出しに行った帰り道。
大した会話もなく、ただ二人で並んで歩いていた。
こつこつ、と二人の足音だけが響く。
(本当に曽良くんってあまり話さないなぁ)
彼の弟達のことを考える。
比較的性格が似ているのは末っ子の与左衛門だろうが、彼はまだ少しだけ年相応な部分もあるからやはり無口ランキングで言えば目の前の彼がダントツ一位である。
少し前まではそれが居心地が悪くて仕方なかった。
何を考えているのか分からなくて。
黙ってるなと思えば急に暴力をふるってきたりして(これまでに彼に何度原稿用紙で叩かれたことか)
しかも口を開いたかと思えば毒舌が飛び出してくるし。
今は寧ろ、その沈黙に居心地の良さを感じている。
不思議な話だけれども。
(何でかなぁ)
ぼんやりと考える。
足は彼らの住む場所へと進む。
日は暮れていく。
「芭蕉さん」
「へ?」
唐突に話しかけられた。
急なことにびっくりして少しだけ上ずった声で返事をする。
そういえば私はいつから下の名前で呼ばれるようになったんだっけ、と今更ながらぼんやりと思った。
「どうしますか」
何を、と問いかけて今の自分が立っている場所にふと思いとどまる。
見慣れた交差点。
二人の住処への、別れ道である。
「あー、そっか…」
何だか今日もまたあまり会話のないままに帰っちゃうことになったなぁ。
そう考えながらも、じゃあ私はここでと言いかけた。
と。
「良かったら、どこかに晩御飯でも食べに行きませんか」
「へ?」
また同じ反応をしてしまった。
思いもせぬお誘いであった。
芭蕉から誘うことはあれども、よもや曽良からそんな言葉がかけられるとは。
「え、い、いいの?さえ君たち待ってない?」
「連絡を入れておけば大丈夫でしょう」
嫌ですか。
その問いかけにぶんぶんと首を横に振る。
あまりに信じられないことではあるが、こうして彼からお誘いが来たのはとても嬉しいことであった。
その返事に少しだけ彼の目つきが少し優しくなったことには、気付かなかったけれども。
「よし、じゃあ行こう!どこがいい?」
「勝手に仕切らないでくれますか」
誘ったからには僕が決めますよ。いいですね。
うちに潜む傍若無人さは4人共通である。
寧ろこの長男が元凶なのではないか。
がさがさ、とスーパーの袋が揺れる。
幸い冷凍ものはない。
芭蕉はうきうきと袋を揺らしながら、食べながらどんな会話をしようか、と考えた。
その先にある結末は、芭蕉はおろか彼ですら予測しなかったものになったのだけれども。
==========
ゆっくりと距離を縮める。
さり気なく買い物に付き合わせる長男。さり気なく夕食に誘う長男。じわじわと作家、編集担当としての垣根を取っ払っていきます。
何やらこの後予期せぬアクシデントが起こるようです。アヤシイ感じのもんではなく青春ストライク系の。
曽良くんは連絡したら絶対に邪魔にされると分かっていたので事後報告。
残りの3人は兄が芭蕉さんと晩御飯と後で知って歯噛みします。
愛され芭蕉さん万歳!
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